会社紹介や製品紹介、採用、社員教育など、企業向けの動画制作を検討する際は、1本あたり50万円~350万円程度がひとつの目安になります。
ただし、これは一律の料金ではありません。同じ会社紹介動画でも、撮影する拠点数や日数、イラスト・3DCGの使用、ナレーションや多言語対応の有無によって費用は変わります。内容によっては、この目安より安くなることも、高くなることもあります。
そのため、予算を考えるときは金額だけでなく、「何を、どこまで制作する費用なのか」を合わせて確認することが大切です。
この記事では、製造業・製薬・医療機器メーカーなどの動画制作を手がける株式会社エルモが、用途別・工程別の費用目安を紹介します。実際の制作事例に加え、見積もりを比較するときの確認事項や、伝える内容を保ちながら費用を抑える方法も解説します。
動画制作の費用・料金相場の一覧表
まずは、動画の用途ごとの費用目安を一覧で紹介します。作りたい動画がある程度決まっている方は、該当する用途を予算検討の出発点にしてください。
各項目から、用途別の詳しい説明と制作事例に移動できます。
| 企業紹介動画・会社紹介動画 | 150万円~350万円 |
|---|---|
| 製品・サービス紹介動画 | 50万円~150万円 |
| 工場紹介動画 | 100万円~200万円 |
| マニュアル(How to)動画 | 50万円~150万円 |
| 展示会・イベント動画 | 50万円~100万円 |
| ブランディング動画 | 100万円~200万円 |
| 研修・安全教育動画 | 50万円~150万円 |
| 周年式典用動画 | [金額要確認] |
| インタビュー動画 | 30万円~80万円 |
| 採用動画 | 150万円~300万円 |
| 株主総会・投資家説明会用動画 | 60万円~150万円 |
※撮影やイラスト、3DCGの有無などによって変動する参考目安です。すべての制作内容を含む定額プランではありません。
例えば、同じ製品紹介動画でも、実際の製品を撮影して説明する場合と、撮影できない内部構造を3DCGで見せる場合では、必要な作業が異なります。表の金額だけで判断せず、自社の動画にどのような撮影や表現が必要かを合わせて考えましょう。
動画制作の費用を左右する構成要素と工程別の料金
動画制作の費用は、完成した動画の長さだけでは決まりません。同じ3分の動画でも、1か所で撮影したインタビューを中心にまとめるものと、複数の工場で撮影し、工程説明のアニメーションを加えるものでは、必要な人員や時間が変わります。
まずは、どのような作業が費用に関わるのか、全体像を確認しておきましょう。
| 企画構成・進行管理 | 課題整理、調査、構成・シナリオ作成の範囲、制作期間 |
|---|---|
| 撮影 | 撮影日数、拠点数、スタッフ、機材、下見の有無 |
| イラスト制作 | 新しく描くイラストの点数と作り込み |
| 3DCG制作 | 再現する対象の複雑さ、質感や動き、資料・図面の有無 |
| 編集 | 動画の長さ、画面の情報量、演出や動きの複雑さ |
| MA作業・音声の仕上げ | BGM・効果音、ナレーターの手配・収録 |
| モデル手配・キャスティング | 出演内容、使用媒体、使用期間などの条件 |
| 翻訳・多言語対応 | 対応言語、翻訳量、外国語ナレーションなどの範囲 |
すべての動画に、この表の作業が必要なわけではありません。既存の写真や動画を使う場合は新規撮影が不要になることもあり、反対に、撮影できない内容を説明するためにイラストや3DCGが必要になることもあります。
以下は各工程の参考目安です。すべての金額を単純に足したものが、どの動画にも当てはまる総額になるわけではありません。必要な工程や、各項目に含まれる作業範囲を合わせて確認してください。
企画構成・進行管理
企画構成は、動画の目的や課題に合わせて、方向性・コンセプト・構成・活用方法を考える工程です。企画提案書の作成や調査に加え、受注後のシナリオ作成、ナレーション原稿の作成などを行います。
進行管理では、案件のスタートから完成までのスケジュールや確認事項を整理し、制作全体を進めていきます。
企画構成・進行管理の費用目安
10万円~50万円程度が目安で、制作する内容や期間によって変動します。
製品や技術の紹介では、資料に書かれた情報をそのまま並べるだけでは、見る人に伝わりにくい場合があります。何を優先して伝え、どのような順番で説明するかを整理することも、企画の重要な役割です。
自社で企画やシナリオを用意する場合は、依頼する作業を減らせる可能性があります。ただし、制作会社に確認・調整してもらう範囲まで共有しておくと、見積もりの前提を揃えやすくなります。
撮影
会社や工場、研究所などに撮影スタッフが入り、シナリオや撮影リストに沿って必要な映像を収録します。ディレクターとカメラマンを中心に、内容に応じた体制で実施します。
ディレクターは、撮影する内容の判断や当日の進行、映像の仕上がりを管理します。カメラマンは、その方針に沿って必要なカットを撮影します。撮影前の下見(ロケハン)は、現場の状況や撮影内容に応じて相談しながら決めます。
撮影費用の目安
1日あたり25万円~30万円程度が目安です。撮影日数や場所、ドローンなどの特殊機材、下見の有無によって変わり、遠方での撮影では交通・宿泊などの費用も関わります。
工場撮影では、映像に必要な場面だけでなく、工程の稼働時間や現場の動線も考える必要があります。撮りたい場面を事前に整理しておくことで、現場への負担に配慮しながら撮影計画を立てやすくなります。
見積もりでは、撮影費の総額だけでなく、想定日数、スタッフや機材の範囲、出張費が含まれているかを確認しましょう。
イラスト制作
イラストは、アニメーション動画の素材として使うほか、実写だけでは伝わりにくい内容を補足するためにも使います。画面全体を描き起こす場合と、説明用のアイコンや図を数点用意する場合では、必要な作業量が異なります。
費用は、制作する点数や背景の有無、描き込みの細かさなどによって変わります。
イラスト制作費用の目安
全編をイラストで構成するアニメーション動画の場合、イラスト制作部分の費用は15万円~30万円程度が目安です。説明を補足するワンポイントのイラストでは、1点あたり5,000円~15,000円程度になります。
ここで紹介しているのは、イラストを制作する費用です。イラストに動きを付ける編集などを含む、動画全体の費用とは分けて考える必要があります。
3DCG制作
3DCGは、機械の内部構造や細かな動きなど、実際の撮影では見せにくい内容を表現する際に使います。形を作る作業に加え、素材の質感や動き、見せる角度などを設定して映像に仕上げます。
再現する対象の複雑さや作り込み、もとになる資料・図面の有無によって、必要な作業は大きく変わります。
3DCG制作費用の目安
30万円程度から数百万円と、変動幅の大きい工程です。
例えば、構造を理解してもらうための簡潔な表現と、実物に近い質感まで再現する表現では、求められる作り込みが異なります。
予算を考える際は、「3DCGを使うかどうか」だけでなく、何を理解してもらうために、どこまで再現する必要があるかを整理することが大切です。
編集
編集は、撮影した映像や制作したイラストなどを組み合わせ、1本の動画に仕上げる工程です。シーンをつなぐだけでなく、テロップや図を加える、イラストを動かす、説明に合わせて画面の順番やテンポを調整するといった作業も含まれます。
元の素材をどう見せるかを決める絵コンテや画面デザイン、写真・動画素材の選定などが、編集に関わる項目に含まれる場合もあります。
編集費用の目安
25万円程度からが目安で、内容や動画の長さによって変わります。
インタビューを中心にまとめる動画と、短い時間で多くのシーンを切り替える動画、技術説明のために図やアニメーションを加える動画では、編集の工数が異なります。
「何分だからいくら」と考えるよりも、画面内にどのような情報や動きを加えるのかまで確認すると、費用の違いが分かりやすくなります。
MA作業・音声の仕上げ
MA作業は、ナレーションやBGM、効果音を映像に合わせ、音量や音質のバランスを整える工程です。動画の内容や雰囲気に合わせてBGM・効果音を選び、ナレーションと組み合わせて音を仕上げます。
ナレーションでは、複数の候補から声の雰囲気を確認し、動画の趣旨に合ったナレーターを選びます。収録では、声のトーンだけでなく、専門用語や製品名の読み方、イントネーションなども確認します。
MA作業・音声の仕上げの費用目安
BGM・効果音に関する作業が10万円から、ナレーターの手配・収録が10万円からとなります。内容や収録方法によって変動します。
予算に応じて、BGMの曲数や収録方法などを検討します。見積もりでは、BGM・効果音の作業とナレーション収録の範囲を分けて確認しましょう。
モデル手配・キャスティング
製品紹介や採用動画、セミナー動画などでは、内容に応じてモデルや出演者を手配することがあります。
費用は出演内容だけでなく、顔出しの有無、使用する媒体、使用期間、競合他社のコンテンツへの出演条件などによって変わります。
モデル手配・キャスティング費用の目安
条件によっては、20万円程度で手配できる場合もあります。一律の金額ではないため、出演内容と利用条件を整理して確認します。
制作時点ではWebサイトだけで使う予定でも、後から展示会や広告などへ用途を広げたくなることがあります。予定している使い方を最初に伝え、どの範囲まで含まれるのかを確認しておくことが大切です。
翻訳・多言語対応
動画を英語や中国語などで展開する場合は、ナレーション原稿や画面内の文字を翻訳します。外国語ナレーションを付ける場合は、ナレーターの手配・収録も必要になります。
言語が変わると、文章や読み上げの長さも変わり、そのままでは元の画面や動画の長さに収まらないことがあります。そのため、伝える内容の正確さを保ちながら、映像に合う表現や長さへ調整します。
翻訳・多言語対応の費用目安
費用は、翻訳する文字数や言語、対応範囲によって変わります。言語によっては対応可否の確認も必要です。
見積もりでは、翻訳のみなのか、画面内の文字の差し替えや外国語ナレーションまで含むのかを確認しましょう。
用途別・目的別の動画制作費用と制作事例
ここからは、用途ごとの費用目安と制作事例を紹介します。用途が決まっている方は、自社に近い項目を中心にご覧ください。
掲載している金額は用途ごとの参考目安であり、紹介する事例そのものの制作金額を示すものではありません。事例は、動画の内容や表現方法を検討する際の参考としてご覧ください。
企業紹介動画・会社紹介動画
制作費用の目安:150万円~350万円程度
事業内容や製造体制、研究開発、企業として大切にしている考え方などを伝える動画です。顧客や取引先、株主・投資家、求職者などに、自社の全体像を理解してもらうために使います。
営業活動、工場見学、採用など、どの場面で誰に見せるのかによって、優先する情報も変わります。すべての情報を盛り込むより、動画の役割に合わせて内容を整理することが大切です。
費用を考える際は、紹介する事業や拠点の範囲、撮影日数、多言語展開の有無などがポイントになります。複数の工場・研究所で撮影する場合は、その範囲まで含めて検討します。
制作事例:医療機器メーカーの企業紹介動画
ステンレス製の縫合針や眼科用ナイフなどを扱う医療機器メーカーの企業紹介動画です。
「世界一の品質を世界のすみずみへ」という基本方針と、自社の強み、注力する3つの領域を約3分にまとめています。日本とベトナムの工場・研究所で撮影し、英語、中国語、ドイツ語など、合計9言語に展開しています。
製品・サービス紹介動画
制作費用の目安:50万円~150万円程度
製品やサービスの特長、導入するメリット、使い方、導入の流れなどを紹介する動画です。実物のある製品だけでなく、システムや保険など、形のないサービスを説明する際にも活用できます。
費用を左右するのは、製品やサービスをどのように見せるかです。実物の撮影で伝えられるのか、図やイラストによる補足が必要なのか、内部構造を3DCGで見せるのかによって、制作内容が変わります。
特に専門性の高い製品では、機能を並べるだけでなく、それによって何が改善するのかまで整理すると、見る人が価値を理解しやすくなります。
制作事例:常設点検足場の紹介動画
膜の特性を活かした常設点検足場について、橋梁メンテナンスの課題、製品のメリット、機能やその根拠を約5分にまとめた動画です。
撮影が難しい内容はイラストと3DCGで表現し、耐久試験や性能試験など、撮影できる部分には実写を使用しています。内容に応じて表現を使い分けた事例です。
工場紹介動画
制作費用の目安:100万円~200万円程度
工場の製造工程や設備、技術、品質管理体制、働く人などを紹介する動画です。工場見学の事前説明や、来場が難しい顧客に向けたバーチャル工場見学にも活用できます。
費用を検討するときは、撮影する拠点や工程の数に加え、実写だけでは説明できない部分をどう補うかがポイントになります。
工場で見えるものを順番に並べるだけでなく、工程のつながりや品質を支える仕組みまで整理することで、見る人が工場の特長を理解しやすくなります。
制作事例:製薬メーカーの工場紹介動画








会社案内動画の制作時に、岡山・群馬・千葉の工場で撮影したデータを活用し、それぞれの工場紹介動画を制作した事例です。
各工場の特長や製品、製造工程、生産設備、品質管理体制を紹介しています。撮影が難しい部分はイラストやアニメーションで補い、工程を理解しやすい形にまとめています。
マニュアル(How to)動画
制作費用の目安:50万円~150万円程度
製品の使い方やトラブルへの対処、施工手順などを正確に、分かりやすく伝える動画です。利用者や販売店、施工担当者、社内スタッフなど、対象者によって必要な説明が変わります。
費用を考える際は、説明する手順の数と、どこまで細かく見せる必要があるかを整理します。実際の操作を撮影する方法もあれば、画面表示や動きをアニメーションで表現する方法もあります。
一度にすべてを説明するのか、必要な場面ごとに動画を分けるのかも、制作前に検討しておきたいポイントです。
制作事例:太陽光発電システムの停電時の操作案内
停電時の対応に関する問い合わせを背景に、事前に設定方法を伝えるために制作した動画です。一般の利用者に向けて、やさしいトーンのグラフィックとアニメーションを採用しています。
YouTubeでの公開後には、自然災害が多かった月の再生数増加や、動画を見たうえで問い合わせるといった変化が見られました。
展示会・イベント動画
制作費用の目安:50万円~100万円程度
展示会で会社や製品を知ってもらい、ブースでの会話や商談につなげるための動画です。新製品や新技術を紹介し、来場者の反応を確認するためにも使われます。
費用を検討する際は、展示会専用に制作するのか、既存の会社紹介・製品紹介動画を活用するのかで、必要な作業が変わります。
詳しい説明をする動画なのか、まず足を止めてもらうための動画なのかによって、内容や長さ、文字の見せ方も変わります。使用する場面を明確にしてから構成を考えることが大切です。
制作事例:会社の特長を伝えるインフォグラフィック動画
会社の全体像を短時間で理解してもらうこと、強みを分かりやすい数字で示すことを目的に制作した動画です。
図や文字に動きを付けるインフォグラフィック形式を採用し、展示会だけでなく採用活動にも活用できる内容にまとめています。
ブランディング動画
制作費用の目安:100万円~200万円程度
企業の理念や姿勢、ものづくりへの考え方などを伝える動画です。製品の機能を説明するだけでなく、その会社をどう理解してもらいたいかを整理して制作します。
費用は、撮影する場面や表現方法に加え、どのようなメッセージを、どのような映像で伝えるかによって変わります。
BtoB企業の場合も、抽象的な言葉や印象的な映像だけに頼るのではなく、実際の事業や現場の姿と結び付けることで、考え方を具体的に伝えられます。
制作事例:企業のビジョンや想いを伝える動画
「ビジョン」「事業・沿革」「強み・風土」「SDGs」「社員メッセージ」の5つのパートで構成した動画です。
製品や工程の説明よりも、企業としての考えや想いを伝えることに重点を置き、グラフィックで情報を補完しています。株主総会、工場見学会、採用活動などで活用されています。
研修・安全教育動画
制作費用の目安:50万円~150万円程度
業務に必要な知識や考え方、作業上の注意点などを社内で共有する動画です。技術やノウハウの継承、安全への理解、業務改善など、目的に応じて内容を整理します。
制作する際は、対象者がすでに知っていることと、これから理解してほしいことを分けて考えます。費用は、扱う内容の範囲や撮影する場面、説明用の図・アニメーションの量などによって変わります。
専門的な内容ほど、動きを見せるだけでなく、何に注意し、どのように判断するのかまで説明することが重要です。
制作事例:社員向けのDX推進研修動画








若手から役員まで、社員1万人を対象に、DXの取り組みを知ってもらい、身近に感じてもらうために制作した動画です。
堅苦しい印象を抑えるため、シンプルな形状のロボットを案内役として使い、ロボット音声のナレーションを採用するなど、内容に関心を持ってもらうための工夫を加えています。
周年式典用動画
制作費用の目安:[金額要確認]
30周年、50周年、100周年など、企業や団体の節目に、これまでの歩みを振り返り、次の時代に向けた考えを共有する動画です。社員や家族、取引先への感謝を伝える場面にも使われます。
費用を考える際は、過去の写真・映像を中心に構成するのか、新たに撮影するのか、インタビューを取り入れるのかを整理します。
沿革紹介と未来へのメッセージでは必要な内容が異なるため、式典全体の中で動画にどの役割を持たせるかも大切です。
制作事例:コンセプト編と沿革編で構成した周年動画
コンセプト編と沿革編の2本で構成した事例です。コンセプト編では旗艦工場で撮影し、イメージシーンやドローン撮影を使って、歴史の重みや立旋盤の大きさ、精密さを表現しています。
インタビュー動画
制作費用の目安:30万円~80万円程度
経営者や社員、製品・サービスの利用者などに、自分の言葉で経験や考えを語ってもらう動画です。製品に込めた想いや、入社を決めた理由など、当事者の言葉を通じて具体的に伝えます。
費用は、出演する人数や撮影場所、インタビュー以外に撮影する場面などによって変わります。
話している映像だけでなく、業務風景や製品の映像を組み合わせることで、言葉だけでは想像しにくい内容も伝えやすくなります。誰に何を話してもらうかとあわせて、話を補足する映像が必要かを検討しましょう。
採用動画
制作費用の目安:150万円~300万円程度
仕事内容や職場の雰囲気、事業の社会との関わりなどを、求職者に伝える動画です。会社説明会や採用サイト、工場見学などで活用できます。
費用を検討する際は、会社全体を紹介するのか、社員のインタビューを中心にするのか、複数の職種を紹介するのかを整理します。撮影する拠点や出演者が増える場合は、その分の撮影計画や社内調整も必要になります。
制作事例:採用メッセージを複数の媒体で展開した動画
会社の概要、製品と社会の関わり、製造の流れを端的に伝える動画です。
「世界をはこぶ、明日へはこぶ」を採用活動のブランドメッセージとして企画し、動画だけでなく採用パンフレットやタペストリーにも展開しています。学生に向けたカジュアルなグラフィックを取り入れ、会社説明会や工場見学、Webサイトなどで活用されています。
株主総会・投資家説明会用動画
制作費用の目安:60万円~150万円程度
事業の取り組みや投資に関するトピックスなどを、株主・投資家に伝える動画です。情報量が多い内容を、映像や図を使って整理する際に役立ちます。
費用は、新たに撮影する範囲や、既存の写真・動画をどの程度使えるかによって変わります。毎年更新することを想定する場合は、継続して使える構成や画面の形式を考えておくこともポイントです。
制作事例:その年の主な投資トピックスを紹介する動画
その年に大きな投資を行ったテーマを取り上げ、株主や投資家に紹介する動画です。
写真や支給された動画、プレスリリース、業界新聞、社内報などをもとに内容を整理しています。事前に形式を定めることで、限られた制作期間の中でも、毎年新しい情報をまとめられるようにしています。
動画制作の見積もりは「含まれる内容」を揃えて比較する
複数の制作会社から見積もりを取ると、同じ依頼に対して金額の差が出ることがあります。
その際に確認したいのは、価格の高低だけではありません。各社が、何をどこまで制作する前提で見積もっているのかを見ることが大切です。
例えば、撮影が1日なのか2日なのか、構成・シナリオ作成を含むのか、3DCGやナレーションを含むのかによって、金額は変わります。比較するときは、次の項目を確認してみてください。
| 完成する動画 | 本数、長さ、用途は揃っているか |
|---|---|
| 企画・構成 | 調査、構成案、シナリオ、絵コンテをどこまで含むか |
| 撮影 | 日数、場所、スタッフ、機材、下見の想定は何か |
| イラスト・3DCG | 新しく制作する内容と作り込みはどの程度か |
| 音声 | BGM・効果音、ナレーター手配・収録を含むか |
| 修正・変更 | 見積もりに含む修正範囲と、追加費用が発生する条件は何か |
| 交通・宿泊など | 撮影や打ち合わせに伴う費用を含むか |
| 多言語対応 | 翻訳、画面の差し替え、外国語収録をどこまで含むか |
| 納品・利用条件 | 納品形式、使用媒体、出演者・素材などの利用条件は何か |
見積書の項目名や分け方は、会社によって異なります。「編集費」と書かれた中に画面デザインまで含む場合もあれば、別項目になっている場合もあります。
項目の数や名前だけで判断せず、不明な部分は「この金額には、どこまで含まれていますか」と確認しましょう。
価格とあわせて、自社の課題に合った提案かを確認する
見積もりの作業範囲が分かったら、その内容が動画の目的に合っているかを確認します。
例えば、製品の仕組みを説明するための動画なのに、見た目を印象的にする演出ばかりに費用をかけていないか。工場紹介であれば、必要な工程の撮影や、見学では見えない部分の説明が含まれているか、といった見方です。
制作実績を見る際も、社数や企業名だけでなく、自社に近い内容をどのように伝えているかを確認しましょう。また、誰が窓口になり、何を判断し、どのように確認を進めるのかまで把握すると、依頼後の進め方を具体的に考えられます。
追加費用が発生する条件も、発注前に確認しておく
見積もり時点では想定していなかった撮影や表現が必要になれば、作業範囲も変わります。
特に、シナリオをもとにイラストやアニメーションを制作する場合、後から内容を大きく変更すると、素材の作り直しが必要になることがあります。
制作会社には、修正の確認方法とあわせて、どのような変更で費用や納期が変わるのかを確認しておきましょう。依頼する側も、社内で誰の確認が必要かを早めに整理しておくと、制作が進んでから大きな変更が出ることを防ぎやすくなります。
伝える内容を保ちながら、動画制作費用を抑えるポイント
費用を抑えるときに、最初から映像の質を落とす必要はありません。まず見直したいのは、新しく制作するものの範囲や、撮影・編集の進め方です。
伝えたいことに必要な作業は残し、重複や手戻りを減らす。この考え方で整理すると、見直せる点が見えてきます。
既存の写真・動画・資料を活用する
会社案内や製品資料、過去に撮影した写真・動画など、すでに使える素材があれば、新たに制作する範囲を減らせる可能性があります。
例えば、本記事で紹介した製薬メーカーの工場紹介動画では、会社案内動画のために撮影した素材を活用しています。自社でも、用途をまたいで使える素材がないか確認してみましょう。
ただし、手元に素材があっても、そのまま使えるとは限りません。画質や内容が今回の動画に合っているか、使用できる範囲に制限がないかも確認します。新しく作り直した方が伝わりやすくなる部分は、制作会社と相談して判断しましょう。
伝えたいことと、社内の確認事項を早めに整理する
動画の目的や優先する情報が曖昧なまま制作すると、途中で方向性が変わり、作り直しにつながることがあります。
最初から細かな仕様をすべて決める必要はありません。ただ、「誰に見せるのか」「何を理解してもらいたいのか」「必ず入れたい情報は何か」は、早い段階で共有しておきたいところです。
あわせて、技術的な内容や表現を誰が確認するのかも整理します。担当者だけで判断できない項目を先に共有しておくことで、後工程での大きな変更を減らしやすくなります。
撮影する場面と日程を整理する
撮影費は日数や場所によって変わるため、必要な場面を整理し、無理のない範囲でまとめて撮影することが費用の見直しにつながります。
同じ拠点で撮影する場面をまとめる、出演者の予定を調整するなど、段取りで改善できる部分を制作会社と検討しましょう。
ただし、日数を減らすことだけを優先して、必要な工程が撮れなかったり、現場に過度な負担がかかったりしては本末転倒です。安全や稼働条件を踏まえたうえで、撮影計画を考えることが大切です。
動画の長さではなく、盛り込む内容から見直す
動画を短くすると、編集する場面や制作する素材を減らせる場合があります。
ただし、長さを半分にすれば費用も半分になるわけではありません。企画や撮影など、長さを変えても必要になる作業があるためです。
「何分まで短くするか」だけでなく、見る人にとって必要な情報を選び、重複した説明や目的から外れる内容を整理しましょう。結果として、費用だけでなく視聴する人の負担も抑えられます。
表現方法は、必要な場面に絞って使う
実写、イラスト、アニメーション、3DCGには、それぞれ向いている内容があります。
費用を抑えるために、すべてをひとつの手法に統一する必要はありません。例えば、実物で見せられる部分は撮影し、内部構造など撮影できない部分だけを3DCGで補うという考え方もあります。
大切なのは、演出の多さではなく、伝えたい内容に対して必要な表現を選ぶことです。全編に同じ作り込みが必要か、説明に欠かせない場面はどこかを整理してみてください。
見積もりを依頼する前に整理しておきたいことと制作の流れ
見積もりの前提を具体的にするには、制作会社に現在の状況を伝えることが大切です。次の内容を分かる範囲で整理しておくと、相談を進めやすくなります。
| 制作する目的 | 製品の理解を深めたい、営業の説明を補いたい、採用に活用したい |
|---|---|
| 見せる相手 | 技術担当者、一般の利用者、学生、新入社員など |
| 使用する場面 | Webサイト、営業、展示会、工場見学、研修など |
| 盛り込みたい内容 | 製品の特長、製造工程、社員インタビュー、操作手順など |
| 予算 | 想定額、上限、まだ予算取りの段階であること |
| 希望納期 | 展示会や説明会などの使用日、社内確認の予定 |
| 撮影・素材の状況 | 撮影する拠点、既存の写真・動画・図面、参考になる動画 |
| 必要な言語・動画の種類 | 日本語以外の展開や、用途別の動画が必要か |
すべてを決めてから問い合わせる必要はありません。予算取りの段階であれば、「この内容を動画にすると、どの程度の予算が必要か」を相談する方法もあります。決まっていることと、これから相談して決めたいことを分けて伝えると、検討を進めやすくなります。
相談・ヒアリングから企画提案・見積もりへ
制作会社は、目的や予算、希望納期、伝えたい内容などを確認し、企画と見積もりを作成します。完成イメージに近い参考動画があれば、どの部分を参考にしたいのかも添えて共有すると、認識を合わせやすくなります。
提案と見積もりが揃ったら、必要な作業が含まれているか、目的に合った内容かを確認し、依頼先を決定します。
発注後は、シナリオ・絵コンテで内容を具体化する
発注後は、シナリオや絵コンテで説明の順番や各場面の見せ方を具体化します。確認が済んだ内容をもとに撮影や素材制作を進めるため、疑問点や社内の確認事項はこの段階で整理しておくことが大切です。
撮影がある場合は、撮影する場所や対象、出演する人、当日のスケジュールを制作会社と調整します。現場の担当者との情報共有も並行して進めましょう。
撮影・素材制作、編集、音声の仕上げを経て納品
撮影した映像や制作した素材を編集し、テロップや図、アニメーションなどを組み合わせて動画に仕上げます。内容を確認した後、ナレーション収録やBGM・効果音の調整を行い、最終確認を経て納品します。具体的な工程の順序は、動画の内容や制作方法によって変わります。
完成までの期間は、内容によりますが1~3か月程度がひとつの目安です。使用する日が決まっている場合は、社内確認の時間も含めて制作会社に伝えましょう。
動画制作費用についてよくある質問
Q. 予算がまだ決まっていなくても相談できますか?
予算の目安を知るために相談する方法もあります。
その場合は、動画の目的や見せたい内容、使用する場面、希望納期を分かる範囲で伝えましょう。「予算取りのために概算を知りたい」と共有すると、相談の目的も明確になります。
上限だけ決まっている場合は、その範囲で何を優先するかを検討します。無理に細かな仕様を決めてから相談する必要はありません。
Q. 撮影をせずに、写真や資料だけで制作できますか?
紹介する内容によっては、既存の写真・動画・資料を使って制作できます。
例えば、本記事で紹介した株主総会向け動画では、写真や支給された動画、プレスリリースなどを活用しています。
ただし、素材が揃っていても、構成の整理や画面のデザイン、編集などは必要です。どの素材が使え、何を新しく作る必要があるかを確認してから費用を検討します。
Q. 制作会社と個人(フリーランス)では、どちらが安くなりますか?
依頼先が法人か個人かだけでは、金額は決まりません。企画から進行管理まで依頼するのか、撮影や編集など一部の作業を依頼するのかによっても変わります。
金額とあわせて、自社で担当する作業、依頼先が担当する作業、連絡や確認の進め方を整理して比較しましょう。自社がどの程度制作に関われるかを考えることも大切です。
Q. 修正すると、追加費用がかかりますか?
見積もりに含まれる修正範囲と、変更する内容によって異なります。文字や表現の調整と、決定した構成の大幅な変更、撮影やイラストの追加では、必要になる作業が違います。
発注前に、修正の確認方法や範囲、追加費用が発生する条件を確認しておきましょう。変更が必要になった場合も、作業に入る前に費用と納期への影響を共有してもらうことが大切です。
まとめ|動画制作費用は「何をどこまで作るか」と合わせて考える
動画制作の費用を検討する際は、用途別の料金目安から大まかな予算感をつかみ、そのうえで撮影や表現、音声などの制作内容を具体化していくと整理しやすくなります。
見積もりを比較するときも、金額だけを見るのではなく、自社が必要としている内容と、見積もりに含まれる作業が合っているかを確認しましょう。
費用を抑えたい場合は、必要な情報や表現を削る前に、既存素材の活用、撮影計画、社内確認の進め方などを見直す余地があります。
エルモでは、製造業や医療分野などの専門的な内容について、誰に何を伝えるかを整理しながら、構成や表現方法を検討しています。
動画の仕様が決まっていない段階でも、使いたい場面や現在の課題、ご予算の状況をお聞かせください。
